ブリッジ・オブ・スパイ

スピルバーグ御大による、正統派スリラー。
隙のない作りに唸る。
助演男優賞を獲得したマークライランスの演技は、
もっと派手なのものかと思っていたら、驚くほど抑えた演技。
でも、あそこまで抑えているのに、あの存在感は凄い。
本当に、そこに存在していた、という人格の立体感がある。
全編見て、『仕事』にまつわる映画なのかな、と思ったり。
この映画に出てくる人間のほとんどが自分の仕事を全うしようと頑張っている。
なんで、そこまで頑張るんだ、というところもあるけれど、
仕事というのはそういうものなんだよ、と諭されている感もある。
映画のラストで、仕事を終えたトムハンクスがベッドで横たわるのは、本当によくわかる描写だった。
傑作。

200/22